私には、再会したい人がいました。
ケンカ別れのようになってしまったその人。
好きだったので、ずっと心に残っていました。
その人を思い出しては、
「なんであの時こうしたんだろう」
「もっとこうすれば良かった」
と、後悔する日々。
後悔する度に
「会いたい、仲直りしたい」
という気持ちを強くしていました。
一緒にいて、心地よかったその人。
話すのが楽しかったのに、
あんなに楽しかったのに、
ケンカしたまま終わるのが、
後悔したままで終わるのが、
すごーくイヤでした。
最初は、
もう一度仲良くなりたいと思っていました。
イメージングとかして、
ルンルンだったことも多いです。
でも、後悔がエンジンになっていた為か、
会うことは叶わないまま、
時間だけが過ぎていきました。
段々、
執着と言われようがなんと言われようが、
話せなくてもいいから、
お互い認識するだけの再会でもいいから、
とにかく会いたい。
そう思うようになりました。
でも、会えませんでした。
ある日のこと。
その人に再会したら、渡したいなと思っていたものが、ふと目につきました。
かつて、それを用意した時の私は、
その人にそれを渡すのを「当たり前」と感じて用意していました。
いわゆる『なる』というやつでしょうね。
間違いなくその人に、
それを渡す私になって用意していました。
疑いはありませんでした。
喜ぶ相手の顔、はにかむ私の顔、リアルでした。
最初の頃は、仲直りしたいと思っていたので、
私は用意したそれを目にする度に、
「これを渡すことになっているのだから仲直りできる」
と、本気で思っていました。
思い込みではなく。
けど、その日、久しぶりにそれが目についた私は、これまでと違う反応をしました。
「なんでこんなもの渡そうと思ったんだろう」
「どうしてあの人が、これを喜んで受け取ってくれると思ったんだろう」
「そんなわけないのに」
これまでになく冷静に、そう感じた私は、何の迷いもなくそれを捨てました。
はっきりとは覚えていませんが、
用意してから1年近く経っていたでしょうか。
パンッと魔法がとけたようでした。
そしてその瞬間、
その人との再会なんて叶わなくて良かったと、
心から思ったんです。
イメージングをやっても、
アファメーションをやっても、
引き寄せなんてないじゃんって思える場合、
それはガチで、
叶わなくていいことだから叶わないのかもしれません。
現実化には時差があるし、タイミングもあります。
私の場合は後悔も強かったので、それで叶わなかったのかもしれませんが、結果「叶わなくて良かった」と思っている事を踏まえると、
叶わなくていいことだから叶わない、というのもあるようにと思います。
あなたが『どうしても！』と思っているソレ、
未来のあなたからしたら『いらないもの』なのかもしれません。
