わたくしなりの毎日

これがわたくしなり(^^)ということで、私だから思うことや感じることを、毎日ゆるゆる綴っていきます。

以前の同僚①

短い期間だけど、一緒に仕事した同僚の仕事ぶりのことで、急に思い出したことがあった。

同僚Aさんは、マイペースで、仕事が早い人ではなかった。初歩的なことがなかなか身につかず、私が先輩からのチェックを外れても、彼女はチェックをされ続け、指摘されるミスも減らなかった。そのチェック期間は、同時期に仕事に就いた私が、先輩に代わってAさんの仕事をチェックするほど長く続き、私もまた多くの指摘を彼女にした。

当時、とてもややこしい取引先があった。
何がややこしいって、様々な条件によって請求先が都度変わることはもちろん、納品するものの表記にも決まりがあったり、請求内容にも違いがあったりと、とにかく注意することがめちゃくちゃ多くて、それも時と場合によってコロコロ変わるため、他の取引先に比べて対処が格段にめんどくさかった。

その取引先の仕事に、Aさんのチェック期間が終わった頃、私とAさんも少しずつ関わるようになった。ホントにややこしくて、何回も先輩に聞いて、何回も確認して、それでも足りないくらい難しかった。実際、1回目の確認でミスを見つけ、修正後に確認してまたミスを見つけ、ということが多発。確認ポイントが多すぎて、1枚の発注書に何分もかかった。

それでも繰り返していると段々把握できるようになり、見落としも少なくなっていった。

そんなある時。

発注書の数が莫大で、迅速に対応しなければ終わりが見えない日が続いた。
先輩たちが、夜の10時をまたぐかもしれないと察しているのを聞いて、私は精一杯の高速で処理。
それでもAさんはマイペース。焦ることなく淡々としている様子を見て「この人には頼れない」と思った。先輩たちも同様で「この人には任せられない」と思ったらしく、訂正処理など時間がかかるものや、急ぎの発注処理などは、優先して私に回ってきた。息切れした。それでもAさんはマイペース。Aさんのミスを訂正し、Aさんの何倍も処理しているのに、涼しい顔をしているAさんの態度に「あまりに他人事すぎやしないか」と立腹したわたくし。それでも怒る余裕もない。それほど処理する仕事が多かった💦

激務が当たり前になってきたある日。

何枚か発注処理したあと、まだ未処理のものを片付けるため発注ボックスへいくと、私が何枚か持っていった時に残していったものが、変わらず一番上に残っていることに気付いた。
その時は「あれ?」と思いつつも「Aさんは量が多いものや複雑なものを処理しているのかな」と思った。マイペースだから、私の処理よりもなお時間がかかるんだろうなと。

私は深く考えず、残っていた一番上のものも含め、複数枚持って自分のデスクへ行って処理。その処理を終えて、再び発注ボックスに戻った時の光景に、私は愕然とすることになる。

先程私が残していった1枚が、そのまんま残っていたその光景。
さすがに「えっ?」と思った。

つまりAさんは、私が発注ボックスを往復する間、一度も発注ボックスにいかなかったことになる。
私が発注書を持ってデスクで処理したあと、再び私は自分が残していった発注書を含めた数枚を持ってデスクで処理、さらに再び、私は私が残していった発注書を見ていたのだから驚きだ。

「一体何枚の発注書を同時にデスクに持っていってるの?」

修正も急ぎのものも、先輩たちはAさんに回していない。私は、合間合間にそれらもこなしていたのになんでそんなに遅いのか?

疑問に思った私は、せめて少しくらい大変なのをやってもらおうと、上からではなく、簡単なものばかりを何枚も選んで取って、ややこしい取引先のものを数枚上に重ねて置いておくことにした。枚数ある分、トータルでは結構時間をくうから、いくらマイペースなAさんでも必ず私より先に発注ボックスへ行く。ややこしい取引先の発注書を取らざるを得ないと確信していた。

でも、そこでようやく気が付いた。

Aさんは、発注ボックスに行ってないわけではなかったことに。

Aさんが発注ボックスから、複数枚の発注書を持ってデスクへ戻るのを目撃したのに、私がボックスへ行くと、全てのややこしい取引先の発注書が残っていた時の衝撃。

最初は「私が大変なのを意図的に残しているのがバレて仕返しされたのか?」と思ったんだけど、それまで私は選り好みせず、ややこしい取引先のものも避けずに普通にこなしていたんだから、その意図が読まれるとは思えなかったんだよね。

「この人、わざと選んでないんだ」

そう思った。