壊れた家屋を見る機会があって、ちょっと考えるものがあった。
その家に、どんな人が住んでたのかは分からない。
新築だったのかも、年季が入っていたのかも分からない。
でも、どっちにしてもその家は、壊れた今となっては、全部ただのゴミなんだよね...
その家の人を温めたお風呂も、
その家の人をリラックスさせたソファーも、
綺麗だったであろう外壁も、
全部何もかも、
ハエが集まるゴミでしかなくなったという事実。
屋根もただの瓦で、ガラスもバラバラで、
一軒の家がそれぞれの物質に帰したという感じが
ものすごく虚しかった。
欲しくて手に入れたテレビも、いずれただの「箱形の物」になる。
必要不可欠な冷蔵庫も、いずれただの「大きなゴミ」になる。
そう考えたら
何かを手にいれる為に必死になるのもいいけれど、いずれゴミになる、それぞれの物質に帰するんだって考えたら、もっと大事なのは
それらの物と過ごした記憶、思い出なのかなぁって思った。
新しい何かも良いけれど、
広いおうちも良いなぁって憧れるけど、
今ある物を大切に使いたいって思ったし
今のおうちに住めることに感謝だなって思ったし、
そういう物を手にすることに必死になるよりも、
一緒にいれて楽しい人達との時間や、愛するペットたちとの時間、何かに夢中になれてる瞬間、そういう『物じゃないもの』を、もっともっと大切にしていきたいって、壊れた家屋を見て思った。
なんかちょっと、良い意味で物欲が
打ち砕かれたかもしれない。